人は、食べたものを消化吸収して、生命に必要なエネルギーを作り出している。
- 異化作用:食事によって摂取した栄養素を体内で分解すること
- 同化作用:栄養素を吸収して身体を構成するものに転換すること
この二つを一緒にして新陳代謝という。
栄養素とは
栄養のために摂取する物質を要素として指す言葉。蛋白質、脂肪(脂質)、炭水化物(糖質)の三大栄養素のほかに、無機質、ビタミンなどを指す。蛋白質、脂肪(脂質)、炭水化物(糖質)、無機質、ビタミンを合わせて五大栄養素と呼ぶ。この五大栄養素以外に水分と繊維質がある。
食品 | 固形成分 | 有機質 | 蛋白質 |
糖質(炭水化物) | |||
脂質(脂肪) | |||
ビタミン | |||
無機質(ミネラル) | |||
水分 |
栄養素の機能
熱量素
熱やエネルギーのもとになるもの、糖質、脂質、タンパク質
構成素
血や肉を構成するもとになるもの、蛋白質、無機質
保全素
体の調子を整えるもの、ビタミン、無機質
三色食品群と6つの基礎食品群
食品をそのものが持つ栄養素やその働きごとに幾つかのグループに分ける。そのことによって、食事の際、栄養が偏らないように満遍なく摂取することを目的とする。
三色食品群
「3色食品群」とは、食べ物に含まれる栄養素の働きの特徴によって「赤色の食品」「黄色の食品」「緑色の食品」の3つに分類すること。
- 「赤色の食品」:肉・魚・卵・大豆・牛乳など「血や肉をつくる食品」
- 「黄色の食品」:ご飯・パン・芋・砂糖・油など「働く力になる食品」、
- 「緑色の食品」:野菜や海草・果物など「体の調子を整える食品」
色で見分けて足りない分を簡単に補うことができます。
6つの基礎食品群
食品を持っている栄養素によって6つに分けたもの。この食品群を満遍なく組み合わせることで、食事の偏りをなくす。
- 第1群:良質なタンパク質(魚、肉、卵、大豆・大豆製品)
- 第2群:カルシウム(牛乳・乳製品、海藻、小魚)
- 第3群:カロチン(緑黄色野菜)
- 第4群:ビタミンc(淡色野菜、果物)
- 第5群:糖質(炭水化物)(穀類、芋類、砂糖)
- 第6群:脂肪(油脂類、脂肪の多い食品)
1群:魚、肉、卵、大豆
食品の例
魚、貝、いか、たこ、かに、かまぼこ、ちくわ
牛肉、豚肉、鶏肉、ハム、ソーセージ
鶏卵、うずら卵
大豆、とうふ、なっとう、生揚げ、がんもどき
主に摂取できる栄養素
たんぱく質
二次的に摂取できる栄養素
肉類は脂肪
豚肉はビタミンB1
レバーは鉄分
脂肪はビタミンA、B2
大豆、大豆製品はカルシウム
2群:牛乳、乳製品、骨ごと食べられる魚
食品の例
牛乳、スキムミルク、チーズ、ヨーグルトなど
めざし、わかさぎ、しらす干しなど
注)わかめ、こんぶ、のりなど海草を含む
主に摂取できる栄養素
カルシウム
牛乳、粉乳はビタミンB群
3群:緑黄色野菜
食品の例
にんじん、ほうれん草、こまつな、かぼちゃなど
主に摂取できる栄養素
カロチン(ビタミンA)、ビタミンC
4群:その他の野菜、果物
食品の例
だいこん、はくさい、キャベツ、きゅうり、トマトなど
みかん、りんご、なし、ぶどう、いちごなど
主に摂取できる栄養素
ビタミンC
野菜はカリウム、カルシウム
5群:米、パン、麺、いも
食品の例
飯、パン、うどん、そば、スパゲティなど
さつまいも、じゃがいも、さといもなど
注)砂糖、菓子など糖質の含量の多い食品を含む
主に摂取できる栄養素
糖質
七分づき米、胚芽米、いも類はビタミンB1
6群:食用油・バター・マーガリン
食品の例
てんぷら油、サラダ油、ラード、マーガリンなど
注)マヨネーズ、ドレッシングなどを含む
主に摂取できる栄養素
脂肪
バター、強化マーガリンはビタミンA
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